電子カルテの義務化はいつから?導入手順についても解説!
近年、医療のIT化が進んでおり、電子カルテの導入が大きな注目を集めています。
電子カルテとは、患者様の診療記録や検査結果などをコンピューター上で管理するシステムです。紙のカルテと比べて、情報の共有や検索が容易になるなどのメリットがあります。
本記事では、電子カルテの義務化についてや、電子カルテのメリット・デメリット、さらに導入の流れについて詳しく解説します。電子カルテの導入を検討している病院やクリニック、薬局などの皆様は、ぜひ参考にしてください。
株式会社ポップ・クリエイションは、医療機関・調剤薬局・企業・事業主の皆様への良きアドバイザーとして、九州地方を対象に電子カルテ・医療事務システムの導入支援などを行っています。電子カルテの導入に興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
電子カルテの義務化はいつから?
電子カルテシステムの導入は、医療の質の向上や業務効率化につながる大きなメリットがあります。
そのため、政府は2023年4月からオンライン資格確認システムの導入を義務化しました。このシステムは、患者様様の保険証情報を電子的に確認するためのもので、電子カルテと連携することで、診療に必要な情報を迅速に取得できるようになります。
一方で、電子カルテシステム自体の義務化についてはまだ決定していません。政府は2030年度までにほとんどの医療機関で電子カルテの導入を目指していますが、導入に伴う費用や運用の負担などの課題があるため、義務化には慎重な検討が求められています。
今後、電子カルテシステムの義務化に向けて、政府や関連機関での話し合いが活発になることが予想されます。
病院やクリニック、薬局などを開業している、もしくは開業を検討している方は、最新の動向に注目し、電子カルテの義務化に向けて備えることが重要です。
クリニックが電子カルテを導入するメリット3つ
近年、九州地方でもクリニックにおける電子カルテの導入が進んでいます。
電子カルテとは、患者様の診療情報や検査結果などを電子データとして保存・管理するシステムですが、紙カルテに比べてさまざまなメリットがあります。
それでは、電子カルテを導入するメリットを見ていきましょう。
診療の効率化と時間短縮
電子カルテを導入することで、診療の効率化と時間短縮が期待できます。
紙カルテの場合、患者様の情報を探すのに時間がかかったり、記入ミスが発生したりすることがあります。一方、電子カルテであれば、検索機能を使って簡単に情報を閲覧でき、記入ミスも防ぐことができます。
また、検査結果や処方箋などの情報を一元管理できるため、診療の流れがスムーズになります。
患者様様情報の正確性と安全性の向上
また、電子カルテを導入することによって、患者様様情報の正確性と安全性が格段に向上します。
紙カルテの場合、スタッフによる誤記や改ざんなどのリスクがあります。電子カルテであれば、入力した情報はすぐに反映されるため、誤記や改ざんを未然に防ぐことができます。
また、アクセス権限を設定することで、情報漏洩を防止することも可能です。
レセプト作業の自動化とミス削減
電子カルテを導入することで、レセプト作業を自動化し、業務の効率を上げることができます。
紙カルテの場合、レセプトを作成する際に、診療内容や薬剤情報などを手入力する必要があります。
電子カルテであれば、診療内容や薬剤情報などが自動的にレセプトに反映されるため、手入力によるミスを防ぐことができます。
クリニックが電子カルテを導入するデメリット3つ
電子カルテ導入には、初期コストやスタッフ研修の必要性など、いくつかのデメリットも存在します。
デメリットもしっかり把握した上で、導入を検討しましょう。
初期導入におけるコスト負担
電子カルテを導入する際には、初期費用がかかります。
システムの購入費用だけでなく、適切なハードウェアの設置やネットワーク構築にも費用が必要です。特に小規模なクリニックでは、これらの初期投資が負担になることがあります。
長期的な利益を考えると投資価値はありますが、初期の費用対効果を慎重に検討する必要があります。
スタッフの研修や慣れの必要性
電子カルテを効果的に活用するためには、スタッフの研修と慣れが必要です。
特に従来の紙ベースのカルテに慣れ親しんでいるスタッフにとって、新しいシステムへの移行は時間と労力を要する場合があります。これには、操作方法の習得だけでなく、システムの適切な活用方法やトラブルシューティングも含まれます。
研修には時間とコストがかかり、一時的に業務の効率が下がる可能性もある点を考慮する必要があります。
システム障害やデータセキュリティのリスク
電子カルテの導入は、システム障害やデータセキュリティのリスクを伴います。サーバーのダウンやハッキング、データ漏洩など、技術的な問題が発生する可能性があります。
これらのリスクは、患者様情報の機密性を損なう恐れがあり、クリニックの信頼性に影響を与えかねません。このため、システムの定期メンテナンスやセキュリティを強化することが大切ですが、これには継続的な取り組みとコストが必要になります。
電子カルテ導入手順5つのステップ
電子カルテの導入には時間や費用がかかるため、事前の準備が重要です。
ここでは、電子カルテシステムを導入するまでの流れを、5つのステップに分けて解説します。
1. 自院に合った電子カルテシステムを選ぶ
電子カルテ導入の第一歩は、自院のニーズに合ったシステムを選ぶことです。
自院に合ったシステムを選ぶことで、導入後のトラブルや運用コストの増加を防ぐことができます
以下のポイントを踏まえて、自院に合った電子カルテシステムを選定しましょう。
- 機能:必要な機能が搭載されているか
- 価格:予算に合っているか
- サポート体制:導入後のサポートが充実しているか
また、電子カルテには、以下の種類があります。
- パッケージ型:あらかじめ機能が決まっているシステム
- カスタマイズ型:自院のニーズに合わせて機能や画面をカスタマイズできるシステム
電子カルテの選定にあたっては、複数のシステムを比較検討することが大切です。展示会やセミナーに参加して、実際にシステムを操作してみるのもよいでしょう。
2. 必要な要件を担当者に伝える
導入したい電子カルテシステムが決まったら、サービスを提供しているメーカー(ベンダー)の担当者との打ち合わせを通して、電子カルテで実現したいことや求める機能を伝えましょう。
ここでは、クリニックの診療科目や、電子カルテに求める具体的な機能や要件を明確に伝えることが重要です。例えば、患者様管理、予約システム、診療記録の入力のしやすさ、薬剤管理など、日々の業務に必要な機能がどのように組み込まれているかを確認しましょう。
また、デモ画面を使って、システムの見やすさや操作性を実際に確認することも大切です。画面レイアウトや操作の直感性は、日常的な使い勝手に直結するため、実際に医師やスタッフが操作してみることで、実際の使用感を把握できます。
3. 電子カルテの操作方法を習得する
電子カルテシステムの導入後に、全スタッフが電子カルテシステムをスムーズに使いこなせるように、スタッフ向けの説明会や研修会を実施しましょう。
システム提供元のメーカーの多くは研修会やオンライン教材を提供しています。これらを活用して、特に日常の業務に必要な機能の操作方法を重点的に学びましょう。
4. 試験運用
操作方法を習得したら、本稼働の1週間前までには試験運用を行います。
試験運用とは、実際に電子カルテシステムを使って診療を行ったうえで、問題点を洗い出すためのものです。実際に患者様を診療しながら、操作方法や機能を確認し、システムの動作に問題がないか確認しましょう。
試験運用で問題点が見つかった場合は、メーカーやシステムベンダーに相談し、修正や改善を依頼しましょう。
5. 本稼働
電子カルテシステムの試験運用を経て、いよいよ本稼働が始まります。
試験運用をしたとはいえ、実際に運用し始めると想定外のトラブルが発生し、調整が必要となる場合があります。その際は、提供元のサポートも活用しながら落ち着いて対応しましょう。
また、紙カルテから電子カルテへの移行作業も進めながら、データ入力や管理の効率化を目指します。
電子カルテに関するご相談はポップ・クリエイションへ!
電子カルテの導入は、医療の質を向上させ、業務効率を大きく改善します。しかし、初期コストやスタッフ研修、システム選定など、導入には多くの課題が伴うことも事実です。
この記事を読んで電子カルテの導入に少しでも興味を持った方は、ぜひポップ・クリエイションへお気軽にお問い合わせください。
ポップ・クリエイションは、医療機関や調剤薬局の皆様のための最良のアドバイザーとして、電子カルテシステムの導入から運用までをワンストップで長期的にサポートいたします。
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